私の終活
こんばんは。
40代独身女の私です。
まだ41歳。
もう41歳。
あと何年生きられるのか分かりません。
死んだあとは何もできませんからね。
生きている間に考えてこうと思います。
私の直近の職歴は葬儀屋さんでした。
アパレルで長い間働いていたのですが、訳あって葬儀屋さんに転職しました。
アパレルと違って一生なくならない職業だと思い、全くの未経験だったけど勢いで飛び込みました。
単なる未経験と違って、葬儀についても全く知識がなかったので全てが新鮮でしたね。
そして、人生の最後のステージに立ち会えることが光栄でした。
恥ずかしながら、自分のお家の宗教が何なのかも葬儀屋に勤めてからしっかりと認識したくらいです。
葬儀屋さんに勤めて分かったのは、故人の遺志による葬儀って少ないんですね。
亡くなる年齢や地域によっても変わると思いますが、思っている以上に死んだ後は遺族に丸投げと言う印象です。
私が働いていたところは村意識が強いというか、家族葬に懐疑的な地域だったので特にそう感じたのだと思います。
確かに、老齢の親との会話で「死んだらこうしてくれ」とか普通に出てくることないですからね。
あと、どうしても死に言及すると遺産関係の会話にもつながりやすいというか。
死については強烈なタブー感がありますね。
口約束みたいにして軽く「家族葬でいい」とか言い合うことはありますが、実際に亡くなるとそうもいかないことも多々あり。
兄弟、親戚、町の人が絡むと一筋縄ではいかない様でした。
亡くなった方を弔う葬儀は宗教があってもななくても、故人と遺族が納得する形で行った方が良いと、実際に葬儀を見てきてそう思いました。
若くて急死した場合などは別ですが大往生した場合とか、病気で余命が幾何もない場合などはできれば遺書に葬儀について記載しておくとか、それこそエンディングノートを準備しておくとスムーズに事が進むと思います。
◆まずは、一般的な葬儀の流れと遺族がやること
ご逝去 → 葬儀屋さんに連絡
安置 → 病院(警察や施設もあり)から自宅へ搬送
その後、葬儀屋さんとどういう式にするか打ち合わせ開始。
式の規模や香典の数、供物やお料理、引き出物などを決める。
他にも遺族、親族席の数やお焼香順、受付の有無なども決める。
しかし、ここではまだ親族、遺族がまだ到着していない場合が多く、
おおよその数しか出せない。
※この日に早速お坊さんが来て枕経をあげるがお坊さんの手配はご遺族または葬儀屋さん。
通夜の日 → 大体午前中に葬儀屋さんと打ち合わせ(上記の数を出す)
納棺 → ご遺体を棺に納める
葬儀屋さんか納棺専門の方が行う
納棺が終わると再び上記の決め事の確認のため葬儀屋さんと打ち合わせ
納棺後、式場に移動
通夜 → 決めた時間に通夜開始
通夜後はそのまま式場で親族に通夜振る舞いを行う。
※最近ではコロナ禍のため式場での飲食は減り、お持ち帰りの弁当などを渡す事が多い。
葬儀の日→葬儀前に葬儀屋さんと最終打ち合わせ
料理や弁当、引き出物の数の最終確認。
葬儀 → 火葬時間に合わせ葬儀開式
葬儀前に喪主さんはお坊さんにお布施を渡す。
葬儀が終わり、最後のお別れが終わったらとにかく時間がない。
時間がない中で火葬場に行かない親族や受付の方にお下がりを渡す。
自家用車かバスで火葬場に向かう。
火葬場 →火葬している間は待合室で待機
火葬時間はおおよそ90分、体格や年齢などにより時間は変わる
待合室で中陰の料理を食べて火葬を待つ場合あり。
※コロナ禍の今は飲料のみとか制限されることが多い。
式場 → お骨を持って式場に戻りお参り
このお参りの後に遺族、親族で中陰料理を食べる。
※コロナ禍の今はお持ち帰りの弁当が多いので親族はそのまま解散。
解散 → お骨と遺影写真を持ってご帰宅
※お菓子や花などの供物は葬儀屋さんがこの後自宅へ持っていく。
※初七日等法事については喪主さんとお坊さんとの直接のやりとりです。
以上が大体の流れです。
この流れの元、遺族、親族、町内、会社の方との話し合いがあり、式が始まった後も喪主さん、ご遺族は会葬された方への対応にあたります。
休まる暇は当然ありません。
よく事前相談など各葬儀屋さんで行っていますが、あれはおおよその事しか分かりません。
葬儀の流れくらいは把握できると思いますが料金については大きく変わります。
基本的には高くなると思ってください。
働き世代が亡くなって一般葬を行う場合はお香典でプラスにできるので葬儀代が高くなってもペイできます。
しかし、家族葬となると遺族は家族のみで行いたいけど、町内の人が来ちゃったり、会社の人が来ちゃったり規模が大きくなってしまう事が多々あります。
しかも、家族葬であるのに他人が遺族に対して葬儀の在り方にケチをつけてきたり。
(家族葬の概念が理解できない人が一定数いる)
料金が上がる事はもちろん、手間が増え、遺族だけでしんみり、もしくは明るく故人を見送りたいのに他人がいてそれもできない、なんて事が起こります。
人が死んでから火葬まではホントに時間がありません。
葬儀屋が介入し流れ作業的に火葬まで至ります。
喪主さんはあーだこーだ言う親戚や町の人の相手にしながら、大事な人が亡くなった悲しみとともに葬儀を執り行わなきゃなりません。
時間がないので、悲しみに浸る時間もそうないと思います。
すると、葬儀が終わって落ち着いた頃、「ああしとけば良かったな・・」という後悔が出てくるんです。
葬儀は1回きりですから、そう思ってももう何もできない。
これがツライ・・。
葬儀とは故人のためと言うよりも、残された人のためにあるものだと思います。
故人への感謝を伝える最後の機会になりますし、ここで後悔が残るときっと死ぬまで忘れられないと思います。
そのためにも終活について親も子も日頃から話し合うことが大事だと思います。
これから私たち世代が喪主となる時は葬儀の在り方は大きく変わっていると思います。
今の葬儀の在り方は昔ながらの慣習にならったものが多いですが、人のつながりがない現在、絶対葬儀の在り方は変わります。
葬儀はこうあるべきからオリジナルに溢れたもの移行すると思います。
何したっていいんです。
ただ、何も考えていない状態だと葬儀屋さんは慣習に乗っ取った式を勧めてきます。
なぜならご遺族が葬儀について何も知らないから葬儀屋さんのいいなりだし、そうなると準備が楽だし、お金になるから。
葬儀屋さんは大変なお仕事だし尊敬していますが、少し時が止まった感が見受けられます。
これはお客となる方に知識がないからですよ。
一度きりの葬儀に満足納得してこそ、大事な故人へ最後の感謝ができるんです。
人はいずれ必ず亡くなります。
自分の死後なにして欲しいか、これを周知しておくことが大事です。
私はおそらく一生このまま一人です。
きっと一人で死んでいくでしょう。
葬儀用の保険に入り、一番安い葬儀料金(火葬のみ)で親族に見送ってもらうつもりです。
遺書なのかエンディングノートなのかまだ決めていませんが準備して、親族に周知しようと思っています。
そして私より先に逝くであろう両親には実家に帰ったタイミングでそれとなく死んだらどうする?を聞いています。
ちょいちょい両親の本音って聞けますし、それに合わせて下調べもできます。
こういうコミュニケーションは大事だなーとつくづく思います。
だって、お見送りで絶対後悔したくないですもん。
親には感謝しきれませんから。
皆さんも人生の最後のステージについて考えてみてくださいね。
それではごきげんよう。